脳卒中とは、突然悪い風にあたって倒れるという意味で、脳の血管がつまったり破れたりして、その先の細胞に栄養が届かなくなって細胞が死んでしまう病気です。
脳卒中には脳の血管が破れて出血する『脳出血』と、脳の血管が詰まって起こる 『脳梗塞』、脳を包むくも膜の下に出血することで起こる『くも膜下出血』があります。
ひと昔前にくらべると治療法も格段に進歩し、脳卒中による死亡者は半減しています。
しかしそんな現代でも、米国と比較した日本人の脳卒中による死亡率は約2倍と、世界ではトップクラスです。
脳卒中の正しい知識と予防法を身につけ、もし起こってしまったら早めの処置・治療で、後遺症を出来る限り少なくするよう心がけましょう。
脳卒中には3つのタイプがあります
脳 梗 塞
- 脳の太い血管が細くなり詰まることで引き起こされる。
- 心臓にできた血栓が脳動脈に流れ込み血管をふさぐことで起きる。
- 脳の細い血管が動脈硬化を起こして梗塞を起こす。
脳 出 血
- 脳の細い血管が破れて脳内に出血する。
くも膜下出血
- 脳内の動脈瘤がやぶれ、あふれた血液が脳全体を圧迫する。
脳卒中予防10か条
- 手始めに高血圧から治しましょう。
- 糖尿病、放っておいたら悔い残る。
- 不整脈、見つかり次第すぐ受診。
- 予防にはたばこを止める意志を持て。
- アルコール、適量は薬、過ぎれば毒。
- 高すぎるコレステロールも見逃すな。
- お食事の塩分・脂肪控えめに。
- 体力に合った運動続けよう。
- 万病の引き金になる太りすぎ。
- 脳卒中、起きたらすぐに病院へ。
専門的病院で治療
専門的病院での治療は、死亡率や後遺症率を低く抑えることができます。
脳梗塞の治療として、「t-PA」という薬を使った血栓溶解療法があります。
この療法は、詰まった血栓を溶かし、血の流れが良くなることで脳のダメージを抑えます。
この薬の恩恵を受けるには、発症から3時間以内に治療の開始が必要です。
検査などにかかる時間を1時間考慮して、発病後2時間以内に病院に着く必要があります。
脳卒中は一刻も早い通院が求められるため、救急車を利用しましょう。脳梗塞は一分一秒を争う病気ということを、頭にとめておいて下さい。
早 く 気 づ く た め の チ ェ ッ ク ポ イ ン ト
脳卒中に良く起こる症状
- 急に片側だけの手足が思うように動かなくなる。
- 急に片側だけの顔や手足がしびれ感覚が鈍くなる。
- ろれつが回らない。
- 言葉が出てこない。
- 人の言葉が理解できない。
- 立っていられないような突然に激しいめまい。
- 呼びかけても反応しない。
- 会話の反応が鈍い。
- 今まで経験したことがないような突然の激しい頭痛。